Rudolf初日評

早くもDie PresseにRudolfの初日評が載っていました。「皇帝Franz Josephと敵対し、旧来の王政に反抗した皇太子Rudolf(Drew Sarich)と男爵令嬢Mary Vetsera(Lisa Antoni)の悲劇的なロマンスが盛り上がるのは、幕間の休憩が終わってから。David Leveauxによる金のかかった大がかりな舞台装置と、独創性が殆どない演出に彩られたこのミュージカルは、非常に動きに乏しく音楽的にも納得するところの少ない1幕の後、遅ればせながら幾つかの分かりやすい曲を供してくれる」と、なかなか辛辣です。主役二人の他、TaaffeのUwe Krögerにも点を上げられるけれど、芝居的には全く納得のいかない晩だったというのが、評者の感想のようです。

Die Presseの別の批評でも、皇帝が髭でしか判別できない、ウィーンの宮廷というより、プロイセンでの話のように思えてしまう、Rudolfは梅毒の代わりに鼻風邪持ちになっている、実際のRudolfとMaryの関係は、ロミオとジュリエットを思わせるような劇中での扱いほどロマンティックでも大恋愛でもなかった等、不満な点が色々と挙げられています。ただ史実から見た不正確さよりも、作品的な弱さの方がより問題視されています。「1幕は話の流れが漫然としていて、動きが出てくるのは後になってから。音楽は独創性のない現代ミュージカルの合成品、散漫な印象画が続いた後、1幕終了直前になって、やっと最初の興味が持てる歌が登場。2幕では歌の数が増え、力強さも増すものの、本当に耳に残る歌はその中にはない」だそう。

新聞の批評は大分辛口のようですが、Elisabethも初演の際はかなり叩かれたことで有名です。ハプスブルク家を題材にした時点で、ある程度の批判は覚悟する必要があるのかもしれません。

個人的には真っ赤な舞台と「ロミオとジュリエットではなくハムレットを目指した」というDavid Leveauxの意図が、作品にどう反映されているかに興味があります。それと久々のDrew! ブロードウェイやウエストエンドでの武者修行を経て進化したDrewに会うのが楽しみです。

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