Wildhorn & Friends in Raimund Theater

Der Kultur-Channelに、2010年10月4日にWien(ウィーン)・Raimund Theaterで行われたコンサート”Frank Wildhorn & Friends”の模様が紹介されています。”Jekyll & Hyde”や”Rudolf”の作曲家Frank Wildhornと共に、Pia Douwes、Thomas Borchert、Linda Eder、7人のアンサンブル及びVereinigte Bühnen Wien(VBW、ウィーン劇場協会)の新音楽監督Koen Schoots率いるオーケストラが出演したこのコンサート、実はVBWによる企画ではなく、ドイツ・Ulm(ウルム)でエンターテインメント一般の興行を手がけているPomp Duck and Circumstanceという会社が、Raimund Theaterを借り上げて行った企画だったそうです。

Ulmの地元新聞Südwest Presse紙によると、Pomp Duck and Circumstance社のWalter Feucht氏は大のミュージカルファンで、スイス・St. Gallen(ザンクト・ガレン)で世界初演された”Der Graf von Monte Christo”の初日にWildhornと知己を得、コンサートの構想を聞いたそう。米国のマネージメント会社との交渉は一筋縄では行かなかったものの、娘で現社長のTanja氏と共に企画実現に漕ぎ着けたとのことです。当初は地元Ulmでの開催を考えていたものの、Pia DouwesとThomas Borchertが丁度ウィーンにいることや、Linda Ederの家族がウィーン出身であること、そして素晴らしいオーケストラがあることから、ウィーンでの開催を決めたそうです。

このコンサート、観客動員数や売り上げの方に気が向き、数字が取れる作品が優先され、制作側にミュージカルへの愛が感じられない最近のウィーン・ミュージカル事情に不満を抱いていたファン達からは、「久々に本物のミュージカルらしさを味わえた」と絶賛の声が続々上がっています。

Der Kultur-Channelにカーテンコールの写真が掲載されています。Piaの若草色とLindaの暗紫色のドレス姿が素敵です。長身のThomasは黒が本当によく似合っています。Südwest Presse紙の記事中に、公演の模様が”Wildhorn & Friends”のタイトルでライブCD及びDVD化されるとの記述があります。本当ならば何としてでも入手しなければ!

Frank Wildhorn & Friends

第1部
I Will Be There (“Monte Christo”): Pia Douwes & Thomas Borchert
When The World Was Mine (“Monte Christo”): Pia Douwes
The Man I Used To Be (“Monte Christo”): Thomas Borchert
Bring On The Man (“Jekyll & Hyde”): Linda Eder & Girls
Someone Like You (“Jekyll & Hyde”): Linda Eder
The Longer I Live (“Dracula”): Thomas Borchert
Please Don’t Make Me Love You (“Dracula”): Pia Douwes
Advice From A Caterpillar” (“Wonderland”): Thomas Borchert & Girls
How’ bout A Dance (“Bonnie & Clyde”): Pia Douwes
Something More (“Rudolf”): Linda Eder & Thomas Borchert
Swing Medley (“Money To Burn”/”Mad hatter”/”Big Time”): Alle(全員)

第2部
Viva (“Carmen”): Pia Douwes & Girls/Dancer: Steven Seale
Living In The Shadows (“Victor/Victoria”): Linda Eder/Frank Wildhorn
Where Do Broken Hearts Go: Linda Eder/Ensemble
Hell To Your Doorstep (“Monte Christo”): Thomas Borchert
Only Love (“Rudolf”): Pia Douwes
In His Eyes (“Jekyll & Hyde”): Linda Eder & Pia Douwes
Go With The Flow (“Wonderland”): Thomas Borchert & Ensemble
Gold (“Camille Claudel”): Linda Eder
This Is The Moment (“Jekyll & Hyde”): Thomas Borchert
Finding Wonderland (“Wonderland”): Pia Douwes
Vienna: Linda Eder

ソリスト
Linda Eder
Pia Douwes
Thomas Borchert

アンサンブル・バックコーラス
Natalya Bogdanis
Daniella Foligno
Linda Geider
Carina Kärcher
Norbert Kohler
Andreas Lichtenberger
Steven Seale

追記: 2011年にCD化されたのでAmazonへのリンクを張っておきます。ダウンロード版もあります。CDの紹介記事『Frank Wildhorn and Friends Live From Vienna CD』も併せてご覧下さい。

Frank Wildhorn & Friends: Live from Vienna

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1 Comment

  1. Walter Feucht氏の貴重な秘話を伺うことができて嬉しいです!なるほど、観客に見えないところでもいろいろな出来事があるのですね。

    >制作側にミュージカルへの愛が感じられない最近のウィーン・ミュージカル事情
    なんと!私は新参者なので全くわかりませんでしたが、あのクォリティでそんなご意見が出るとは流石音楽の都です。DVDの発売を熱望いたします。
    個人的にはWildhornは余り詳しくないのでダイジェスト版で聴きたい方ですがこのコンサートには行きたかったです。きっとトーク部分も今年3月の日本でのF&Fとは違ったのでしょうね。
    それにしても益々観たいものが増えていきます。
    情報ありがとうございますvv

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