musicals誌2008/2009年シーズン読者投票結果

ミュージカル専門誌”musicals”第139号(2009年10/11月号)で、2008/2009年シーズン読者投票結果が発表されました。今回上位を占めたのは、オーストリア・Wien(ウィーン)で上演中のRudolfと、ドイツ・Hamburg(ハンブルク)のTarzan(ターザン)。Rudolfは新規プロダクション、CD、男優(Rudolf役Drew Sarich)、監督(David Leveaux)、振付(John O’Connell)、美術(Mike Britton及びLaura Hopkins)の5部門で第1位を獲得しました。またGraf Taaffe役のUwe Krögerが男優部門第2位、Mary Vetsera役のLisa Antoniも女優部門で第3位を獲得しました。

Tarzanは新規プロダクション、CD、監督(Bob Crowley)、振付(Sergio Trujillo)、美術(Bob Crowley)の5部門でRudolfに次いで第2位に選ばれました。Tarzan役のAnton Zetterholmは男優部門第4位、Jane役のElisabeth Hübertは女優部門で同じく第4位に選出されました。

今回特筆すべきは、musicalsのベスト男優賞常連のUweが、久々に1位の座を譲り渡したこと。musicalsの読者投票17年の歴史において、Uwe以外の俳優が1位に選ばれたことは、今回のDrewを含めて5回しかありません。ちなみに過去にUweを破ったのは、Steve Barton(1997/1998、Tanz der Vampire)、Ethan Freeman(1998/1999、Jekyll & Hyde)、Thomas Borchert(2002/2003、Jekyll & Hyde)、Yngve Gasoy-Romdal(2003/2004、Jekyll & Hyde)の面々です。

1992年以降の読者投票第1位の結果は、musicalsのサイトからExcelまたはPDF形式でダウンロード可能です。

投票結果と共に興味深いのが、誌面に紹介されている読者の声です。ドイツ国内に大きなミュージカル劇場をいくつも抱えるStage Entertainmentの作品選択方針とチケットの価格政策は、ブーイングの嵐にさらされています。娯楽作品中心のラインナップは、まるでテレビ番組のよう。あまりにも高いチケット代に音を上げたファンは、”Jekyll & Hyde”や”The Scarlet Pimpernel”等の大きなプロダクションを意欲的に取り上げる、州立や市立の劇場に足を運んだり、チケット代も安く、演目も豊富なLondon(ロンドン)でのミュージカル三昧な日々を選んでいます。ただ移動距離が長くなるのも考え物です。

マンネリ化したVereinigte Bühnen Wien(VBW)のキャスティングには、新鮮な顔ぶれを望むファンからは、批判の声が上がっています。一方でVBWのミュージカル部門監督Kathrin Zechner氏が”Frühlings Erwachen”や”The Producers”といった話題作の上演を決定したことは、musicalsの読者層には好意的に迎えられていますが、観客動員につながらなかったことも指摘されています。また必ずしも売れていない作品でも、CDやDVD化するVBWの方針はありがたいものの、CDの収録曲が少ないことは残念に思われています。

その他Theater St. Gallenのクオリティーの高さと複数公演割引や、公演実績の少ない作品への意欲的な取り組みを見せるTheater für Niedersachsenに、好意的な意見が見られました。

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2 Comments

  1. こんにちは! 興味深い記事の紹介をありがとうございます。

    "Rudolf" は批判的に見られてるのかと思ったのですが、ファンの評価はかなり高かったんですね! 実見して意外と気に入ったので嬉しいです。ただ、Franz Joseph のソロのカットにはがっかりしましたが。

    Drew の1位はすごいですが、Uwe があれだけの歌の少なさでもしっかり2位というのも(^_^;A さすがはミスター・ミュージカル。あと、過去に彼を破ってる人のほとんどがジキハイというのも面白いです。

    Stage Entertainment や VBW については、私もかなり同感。特に SE はブロードウェイものも多いですし、見に行きたい作品が少ないこともしばしば。むしろ、州立・市立劇場や夏の野外劇場にきらりと光るプロダクションが多いですよね! 値段もそう高くないし。移動が大変ですけど(^_^;

    ロンドン、チケット代が安いんですか? 都市間移動もないですし、ドイツ語圏めぐりよりも便利そうです。そのうち私も半々にしちゃう日が来るかも…?

  2. yukitsuriさん、お帰りなさいませ。ドイツとウィーン、楽しんでこられたようですね!

    私も"Rudolf"が1位になるとは驚きました。ネット上の感想では不評続出ですが、キャストは一流、舞台装置も衣裳もさすがVBWということで、総合すれば思ったほど悪くないというところでしょうか。

    VBWの新作には、皆がミュージカル史に残る金字塔を期待してしまうので、逆にマイナス点があれば常に辛口の新聞評と相まって、悪い噂があっという間に広がる傾向があると思います。"Rudolf"は決して傑作ではありませんが、一定水準のエンターテインメントにはなっているので、そこそこお客さんが入ってもいいと思うのですが。作品だけの問題ではなく、金融危機の影響もあるでしょうね。

    強固なファン層に支えられているUweを抑えて1位になった役者さん達は、皆それだけの実力がある素晴らしい人達です。ドイツ語圏ミュージカルを見るなら、この顔ぶれは要チェックですね。残念ながら、Steve Bartonだけはもう生で見ることは出来ませんが。

    ユーロ高もあって、Stage Entertainmentのチケット代は、今や目をむくような値段ですよね! 大都市は宿泊代もかさむので、自然と足が遠のいてしまいます。

    ロンドンは大分以前に1回行ったきりなので、今の状況は分からないですが、チケット代は手頃でした。でもホテル代が高かったです。当時はポンド高だったため、あまりにも物価が高くて、普通のレストランには入れませんでした(^_^;)。

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