Edgar Allan Poeを巡る騒動

2009年8月28日にドイツ・Halle(ハレ)で世界初演が行われた”Edgar Allan Poe”。600人の招待客が集まったその初日に、脚本・音楽のEric Woolfson(Freudiana、Gaudi、Gambler、Dancing Shadows)が出席を拒否したというニュースが、HalleForum.deで伝えられています。家族が劇場に行っている間、64歳の作曲家は1歳半の孫の子守をしていたそうです。

Woolfsonの怒りの原因は、無断で書き換えられた脚本と、本来の意図とはかけ離れた演出にありました。脚本の大きな変更がある場合は、事前に通知する取り決めだったにもかかわらず、Poeをゲイとして描くというFrank Alva Buecheler監督の構想は、Woolfsonには寝耳に水の話でした。更にリハーサルで知ったメンデルスゾーンの結婚行進曲の挿入、脚本に登場しない5つの役、3人の争いあうPoeの登場といった改変が無断でなされたことは、40年来暖めてきたEdgar Allan Poeの生涯を舞台化するという夢にとっては、冒涜でしかなかったようです。監督が上演権を管理している会社に宛てたメール内で、Woolfsonに対する不平を漏らしていたことを知ったことも、火に油を注ぎました。

Woolfsonは監督交代の要求を出したものの、初日が近づいていたために制作側から受け入れられませんでした。作者としては公演中止を決めることも出来たようですが、上演地Halleに損害が及ぶことになるため、そこまではしなかったそうです。本来Woolfsonとしては、尊敬するバロック音楽の巨匠Georg Friedrich Händel(ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)の出身地であるHalleで、自分の作品が世界初演を迎えられることを、非常に誇りに思っていたようです。キャストや演奏者のことは評価しているものの、劇場関係者や出資者としてのHalle市に対しては、首脳陣が素晴らしいオペラ劇場に何をしようとしているかを、もっと厳しい目でチェックしているべきだったと苦言を呈しています。

Edgar Allan Poeは舞台上演に先立ち、2003年にLondon(ロンドン)でスタジオアルバムが発表されています。ドイツの友人がこのCDを気に入っていて、初日に行くと言っていたのですが、実際に舞台を見てどう思ったのかが気になりました。オリジナルの雰囲気とはかけ離れたTanz der VampireのNY公演に、Kunze御大が激怒した話が思い起こされてなりません。

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