Sabrina Weckerlin & Thomas Borchert来日記念ファンパーティー(2015年12月)

2015年もあと数日で終わりという時期に、『フランク・ワイルドホーン&フレンズ ジャパンツアー』東京公演千秋楽及びSabrina Weckerlin(サブリナ・ヴェッカリン)とThomas Borchert(トーマス・ボルヒャート)を迎えてのファンパーティーに参加してきました。ドイツ在住で一時帰国中のみんさんが企画して下さった貴重なイベントの模様をご紹介したいと思います。

ファンパーティーの第一部は参加者同士の交流会。主催者側で用意して下さったシュトレンやクッキー、参加者の皆さんからの差し入れを頂きつつ、近くの席の方々とお話させて頂きました。このブログを読んで下さっている方や、ブログがきっかけで海外観劇旅行に行かれた方々がいらしていて驚くと同時に、ドイツ語圏ミュージカルの普及にささやかながら貢献出来ていることが分かって嬉しく思いました。

しばらくするとみんさんと司会者の方による『劇場で使えるドイツ語講座』が始まりました。お二人の初ドイツ観劇はEssen(エッセン)の”Elisabeth”。ドイツ語の知識がなく行かれたお二人、劇場での休憩時間、HとDと書かれているお手洗いのどちらに入るべきか迷われたとのこと。結局誰かが出てくるまで待つことで乗り切ったそうですが、どちらが男性あるいは女性なのか、アルファベット一文字では確かに分かりません。正解はHが男性(Herren)、Dが女性(Damen)です。ドイツ語の授業の最初の方で習ったことを懐かしく思い出しました。最近では滅多に見なくなりましたが、古い建物ではドアに”00″と数字のゼロが二つ並んでいる場合もあります。他にも『ガンバレ』の意味でToi, toi, toi、『乾杯』のProst、『バイバイ』のTschüssを練習。SabrinaとThomasの登場に備えました。

しばらく参加者同士の歓談が続いた後、遂にその時が来ました! ドアガラスの向こうに二人のシルエットが見えた時点で一気にテンション上昇。拍手の中、SabrinaとThomasが会場に姿を現しました。

早速乾杯をということで、目の前に用意されていたシャンパンを勧められた二人でしたが、喉のために水を飲むと言うSabrina。Thomasも水を片手に皆で乾杯。キーボードが用意されていたので、きっと歌ってくれるはずと期待していましたが、これでかなり確率が高まった気がしました。

続いてのQ&Aコーナーは、予め参加者から集めた質問を司会者の方が紹介し、ドイツ語通訳の方が入ってSabrinaとThomasに伝える方式でしたが、二人のドイツ語での回答に直接反応している参加者が結構いらして驚きました。中にはマニアックな内容に窮している通訳さんに助け船を出す方も。次にQ&Aの内容をざっとご紹介します。記憶に頼って順不同で書いてますので、思い違い等あればご指摘下さい!

コンサートのアンコール曲『一つの心に』(NEVER SAY GOODBYE)で披露した日本語の歌詞は、和央ようかさんが自らゆっくり発音して吹き込んだ録音をメールで送ってくれたものを、何度も繰り返し聴いて覚えたそう。

殺陣の経験について。”Artus”で魔女Morgana役を演じたSabrinaは、王妃Guinevereと剣で戦う場面があり、かなり練習したものの、結局その場面はカットされて本番ではなくなったと残念がっていました。Thomasは”Der Graf von Monte Christo”(モンテ・クリスト伯)のためにフェンシングの訓練をしたそうです。更に二刀流の稽古も行ったそう(確かに二本の剣を操る場面がありました)。闘拳の練習もしたとパンチを繰り出す真似もしていました。

沢山の衣装の中で最も気に入っている物はとの質問に、Morganaの緑の衣装と即答するSabrina。Thomas演じる魔術師Merlinを誘惑しようとするデュエット”Begehren”(欲望)の場面で着ているこの衣装、Sabrina自身が以前から非常に気に入っていると言っていたものです。元々の質問の意図は、今回のコンサートで着た衣装の中でどれが一番気に入っているのかという意味なのかなと思いましたが、これまでの舞台衣装からの答えでした。コンサートの衣装のことも聞いてみたかったです(コンサートで着用していたのはSabrinaの自前の衣装です)。

同時期に複数の作品に出演した場合、台詞を混同することはありますかとの質問。Sabrinaは2012年夏にドイツ・Tecklenburg(テクレンブルク)の”Marie Antoinette”(マリー・アントワネット)とFulda(フルダ)の”Die Päpstin”(女教皇)に掛け持ち出演していました。公演終了後に直ちに移動することもあり、大変だったようです(車で3~4時間かかる距離です!)。それでも物乞いの衣装を身につければマルグリット、司祭服を着て司教帽を被れば女教皇役に入り、台詞を混同することはなかったそう。それよりも毎日公演があるわけではなく、”Artus”のように次の公演まで間隔がある作品の方が大変とのことでした。Thomasは同時期にスイスとドイツで同じ舞台(Rebecca)をやっていた経験を披露。公演地によってテキストが少し違う部分があり、舞台の上で「今どの国にいるんだっけ?」と一瞬考えてから演じたそう。またスイスとドイツで出る場所の左右が違う場合があったと言っていました。確かボート小屋の外付け階段の位置が左右逆でした。

歴史上の人物を演じるとしたら誰がいいかという質問は、ドイツ語のGeschichteに物語と歴史の両方の意味があるため、Thomasは物語の方と解釈したようで、マクベスを演じてみたいと答えていました。途中で歴史上の人物との質問訳の補足があり、また勘がいいSabrinaは質問の意図を大体理解したようで、改めてThomasに解説していました。マクベスのミュージカルは既に二つあるそうですが、Thomasは自分でもミュージカルを書いてみたい模様。Sabrinaは自分に来た役は面白ければ受けるし、特にこれがやりたいという希望があるわけではないが、敢えて挙げるならジャンヌ・ダルクだそう。ThomasのマクベスもSabrinaのジャンヌ・ダルクもどちらも似合いそう! 是非St. Gallen辺りで実現して欲しいものです。

Thomasに織田信長を演じて貰いたいという通訳泣かせの話題、さすがに一から歴史の授業をするわけにはいきませんでしたが、Wilder Samurai=ワイルドなサムライでThomasは納得したようで、それなら興味がある、やってみたいと言ってくれました。Thomasの着物姿、似合いそうですね。次回来日時は是非一日着物体験して頂きたいものです。

今回のコンサートでは和央さんファンの方々がペンライトを振っており、東京千秋楽では余ったペンライトのお裾分けに預かりました。ドイツでもペンライトを振りますかとの問いに対し、コンサートではそうしたこともあるとの二人の答え。ミュージカルの中では普通はない、千秋楽とかそういう特別な時にしかないということでした。逆に日本ではどうかとの質問に対し、首を横に振った一同でしたが、後日『ダンス・オブ・ヴァンパイア』で劇場側がサイリウムを配っていました。Thomasが知ったらどう思ったことでしょうか。コンサートの千秋楽ではThomasが『時が来た』を歌っている途中で徐々にペンライトの光が増えていき、それにつれてThomasの表情がほころんでいく様子が心に残りました。

SabrinaとThomas、お互い初めて会ったときの印象は?という質問だったでしょうか、質問と回答の両方がちょっとうろ覚えですが、Sabrinaはミュージカルスクールの学生時代からThomasのことは凄いと思っていて、普段はミュージカルには行かないけれどThomasの舞台は何回も観たというような話だったと思います。ThomasはSabrinaをドイツのベストミュージカル女優だと賞賛していました。

SabrinaもThomasも母語はドイツ語、他に出来るのは英語、Thomasはフランス語も少し出来ると言って何やらもっともらしい一文を披露。ドイツ語で正確に何と言っていたか覚えていませんが、「彼らは買い物袋の中のリンゴの下にいる」といった意味合いのナンセンスな内容でした。フランス語が出来る方曰く、文章は合っているけれど発音はもうちょっと勉強した方が良いそうです。

今後の予定については、SabrinaもThomasも来日直後の2016年1月2日に千秋楽を迎える”Artus”を挙げていました。SabrinaはWienの”Next to Normal”(Thomasの方を見て「彼は出ないけれどね」と言っていました)とFuldaの”Der Medicus”、Thomasは”MOZART!”と”Evita”。この時点では1月31日が自分の”MOZART!”楽だと言っていましたが、”Evita”の稽古が始まると労働時間の関係上”MOZART!”への出演は不可ということで、1月17日に早まりました。”Evita”以降の話はありませんでした。

パーティーの参加者有志と参加出来なかったファンの方々を代表して、みんさんがお二人へのプレゼントを手配して下さっていました。Thomasには名前入りの提灯と江戸切り子の酒器、Sabrinaには化粧筆セットとグレーの絣生地のハットです。化粧筆は丁度買おうかと思ってお店で見ていたところだったと大喜びするSabrina。凄い偶然です! 帽子もすぐにビニール袋から取り出して被って見せてくれました。マニッシュでとても似合っていました。御本人も大層気に入ったようで、ツイッター(@SWeckerlin)でモノクロ写真を公開していました。Thomasもグラスを手にとってしげしげと眺めており、後日Facebookプレゼントの写真を公開していました。二人には日本酒もプレゼント。ドイツ人の口に日本酒が合うのか、感想を是非聞いてみたいところです。

お楽しみコーナーはThomasのキーボード生演奏による二人のデュエットで”Tanz der Vampire”より”Totale Finsternis”。二人で最後に合わせたのは100年前で、今回全く練習していない、今日が初演とThomasが言うと、Sabrinaがにやっとしつつ”Toi, toi, toi”と声をかけました。最初に参加者全員で練習した成功を祈る言い回し、Sabrinaが実地でお手本を見せてくれるとは、化粧筆に引き続き凄い偶然でした! Thomasが弾き始め、Sabrinaが歌い出し、冒頭のSei bereitとSarahの歌が交互に入り、段々キーが上がっていくところの途中で伴奏のコードがおかしくなり、Thomasの演奏が途中で止まってしまうハプニング発生! 立て直しを図ろうとするThomasのリアクションがおかしくてSabrinaが笑ってしまい、危うく歌に入れなくなるところでした。勿論歌が佳境に入ってからはTdVの世界が眼前に広がり、間近で素晴らしい歌声を聴くことが出来る幸せを堪能しました。

二人が各テーブルを回って参加者と写真を撮った後は抽選会。SabrinaとThomasにそれぞれ二つずつ数字を言って貰い、その数字から導き出された番号に該当する参加者に賞品が渡されました。賞品その1は二人のデュエットCD”Das Lied der Gezeiten”(潮汐の歌)、賞品その2はミュージカルソング豪華3枚組CDボックス。当たった参加者2名は大喜びされていました。Sabrinaが選んだ数字の一つは8で、自分の誕生日と言っていました(2月8日生まれ)。賞品その3はBlickpunkt Musicalの”Next to Normal”特別号でした(書き忘れを指摘して下さったみんさん、ありがとうございました)。

帰り際、直筆サイン入りの分厚いカードの束をくれた二人。凄い枚数を用意してくれていてびっくりしました。忙しい合間を縫ってサインしてくれたのだと思うと感激です! 二人の会場滞在は約1時間ほどだったと思いますが、とても長い間一緒に楽しく過ごさせて貰った気がしました。最後は皆で勉強した”Tschüss!!”(バイバイ)でお見送りしました。

みんさんのブログ『IMPRESSIONS』にてファンパーティーの公式レポートが掲載されていますので、そちらも是非ご覧下さい。素敵な会をありがとうございました!

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2 Comments

  1. spaさん、大変遅ればせながら、ファンパーティーのレポート有難うございました!
    大変臨場感のある詳しいレポートで、私もじっくり読ませていただきました。
    こんなに細かく覚えていて下さって、本当にありがとうございます。
    何よりも短い時間を割いて来て下さったThomasとSabrinaのおふたりには感謝しきれません。
    またおふたりや、他のドイツ語圏ミュージカルスターたちが来日してくれますように!

    (一点追加ですが、抽選会のプレゼントその3がBliMuのN2N Sonderausgabeでした)

  2. みんさん、こちらこそ大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。レポートも読んで下さってありがとうございました。賞品その3、本文に追加しました。メモを取っていなかったので怪しい点も色々あるかと思いますが、ThomasとSabrinaと過ごせた貴重な時間の記録になっていれば幸いです。お二人にも楽しんで貰えたようで、本当に良かったです。ドイツ語圏ミュージカルスターの次の来日、私も切望しております! その時はみんさんも是非里帰りして下さいね。お待ちしております!

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