Don Camillo & Peppone、St. Gallenキャスト発表(2016年4~6月)

Werner Signer, Koen Schoots, Dario Farina, Michael Kunze, Christian Struppeck, Peter Heilker | (c) Theater St.Gallen

スイスミュージカル界の雄Theater St. Gallenとウィーンミュージカルを率いるVereinigte Bühnen Wien(VBW、ウィーン劇場協会)の共同制作による新作ミュージカル”Don Camillo & Peppone“が、2016年4月から6月にかけてスイス・St. Gallen(ザンクト・ガレン)で上演されます。Michael Kunze(脚本)、Dario Farina(音楽)によるこの作品は、イタリアのジャーナリストで作家のGiovannino Guareschiが発表したシリーズ小説と、それを元にした数作の映画に基づいています。監督は”Der Graf von Monte Christo”、”Dracula”、”Der Besuch der alten Dame”(貴婦人の訪問)等を手がけ、今ドイツ語圏ミュージカル界で最も注目されている若手演出家のAndreas Gergenが務めます。ミュージカル監修と編曲はVBWの音楽監督Koen Schoots。St. Gallenの”Rebecca”では自ら指揮台に立っていました。作曲担当のDario Farinaはエジプト・Cairo(カイロ)出身でスイス在住。イタリア音楽界では著名な作曲家だそうです。1982年にプロデュースしたデュオグループAlbano and Romina Powerによるシングル”Felicità”は、イタリアのヒットチャートで首位を獲得しました。

出演者はMaya Hakvoort、Andreas Lichtenberger、Kurosch Abbasi、Rainhard Brussmann、Femke Soetenga、André Bauerなど、ドイツ語圏ミュージカルファンにお馴染みの名前が挙がっています。

物語の舞台は1947年、北イタリアのポー平原にある架空の町Boscaccio。教会の神父Don Camilloは、共産主義者の新市長Pepponeが選挙で選ばれたことを苦々しく思っています。第二次世界大戦の際、イタリアを支配していたムッソリーニのファシズムに抵抗していたDon Camilloにとっては、宗教を否定する共産主義の台頭は新たな敵の出現でした。実はPepponeとはかつて独裁政権打倒を目指して共に戦った同志だったのですが、戦後政治的立場の違いから袂を分かった経緯がありました。PepponeにとってDon Camilloが代表する教会は古い世界の権力で、彼が志向する新しくより良い時代の行く手を阻む存在と映っていました。静かな町は、Don Camilloと彼を支持する金持ちや保守的な教会信者の一派と、貧しい労働者や進歩的な思想を持つインテリ達を従えたPepponeの一派との間で二分されることになります。言葉や主義主張が問題であるうちは双方反目し合うばかりでしたが、大洪水を通じて危機の際にはお互いが協力し合えることが明らかになり、更に諍いが元で危うく家畜が全滅しそうになった事件により、Don CamilloとPepponeは無条件の対立は村を悲惨な状況に追い込むことになると気づきます。

しかし彼らが本当に考えを変えるきっかけになったのは、地主Filottiの娘Ginaと貧しいBruscoの息子Mariolinoでした。古典的な『ロミオとジュリエット』のシチュエーション、つまり敵対する二つの家族が若い恋人達をどうにか引き離そうとし、切羽詰まった二人は死ぬしかないと思い詰める展開に至ります。入水自殺を図ろうとする二人に気づいたDon CamilloとPepponeは住民達に警告を発し、間一髪のところで絶望しきったカップルを見つけ出します。このショッキングな事件により、Don CamilloとPepponeはBoscaccioの町をどちらか一方の側に引き寄せようと争うのではなく、お互いを理解しようと務め、我慢し合わなければならないと悟ります。GinaとMariolinoの結婚式は、村での全ての争いに終止符を打つというわけにはいかないものの、全ての住民達が一緒に祝う寛容の祝祭となります。

数年前、偶然Giovannino Guareschiが描くこの『小さな世界』に出会ったKunze御大は、子供の頃に見た映画を懐かしく思い出すと同時に、この素材が持つ意外な今日性に驚かされたとのこと。つまるところDon Camilloの物語は、様々な形の原理主義が人間的な共存生活を破壊することを単純明快に看破しているのです。Kunze御大は原作者Guareschiが持つ愛に満ちた皮肉と素晴らしい登場人物達への喜びを意識しながら、この素材に取り組んだそうです。

当初は2016年秋からウィーン公演が始まるとの話でしたが、VBWのFacebookに寄せられた質問への回答によると、2017年1月からRonacherで上演される模様です。また出演者のFemke SoetengaのFacebookには、2017年初頭から半年間上演されるとあります。

映像は2015年3月の制作発表記者会見の模様です。


Don Camillo und Peppone from theatersg on Vimeo.
小さな村に住む普通の人達が、お互いの主義主張を否定して争い続けるのではなく、違いを認めて共存を模索する道を選ぶというこの作品のテーマは、宗教や政治上の対立が絶えない今日の世界情勢に対して、Kunze御大がこうあって欲しいと願う道筋を示しているのでしょう。

公演に先立ち、2016年4月17日(日)11:00より作品の解説講座が劇場ロビーにて無料で催されます。参加自由のこのイベントでは、監督や脚本家、出演者が作品について語ります。

Don Camillo & Peppone

2016年4月30日(土)19:30(初日)
2016年5月7日(土)19:30
2016年5月12日(木)19:30
2016年5月18日(水)19:30
2016年5月20日(金)19:30
2016年6月4日(土)19:30
2016年6月5日(日)14:30
2016年6月7日(火)19:30
2016年6月11日(土)19:30
2016年6月12日(日)14:30
2016年6月12日(日)19:30

キャスト
Die alte Gina; Erzählerin: Maya Hakvoort / Barbara Tartaglia
Don Camillo; Pfarrer von Boscaccio: Andreas Lichtenberger / Thorsten Tinney
Peppone; Bürgermeister von Boscaccio: Frank Winkels / André Bauer
Gina: Jaqueline Reinhold / Franziska Kemma
Mariolino: Kurosch Abbasi / Marco Toth
Filotti; Ginas Vater: Rainhard Brussmann
Nonno; Ginas Grossvater: Walter Andreas Müller
Brusco; Mariolinos Grossvater: Thorsten Tinney
Brusco: Dean Welterlen
Laura Castelli: Femke Soetenga / Gabriela Ryffel
Maria; Ginas Mutter: Patricia Hodell
Cecilia; eine junge Frau: Marja Hennicke
Dottore; Dorfarzt: Dean Welterlen
Jesus; Stimme des Gewissens: Marlon Wehmeier
Ensemble: Marja Hennicke, Colleen Besett, Gabriela Ryffel, Stéphanie Signer, Franziska Kemna, Marco Toth, Michael Souschek, Matthias Trattner, Florian Fetterle, André Bauer
Swing: Anna-Carina Buchegger, Barbara Tartaglia, Wolfgang Postlbauer, Arthur Büscher

演奏
Don Camillo und Peppone Band

Theater St. Gallen
Museumstrasse 24
9004 St. Gallen
Switzerland
Tel: +41 71 242 06 06
http://www.theatersg.ch/

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