ロミオ&ジュリエット観劇記 Part 2(2011年10月)

2011年10月はヴェローナに通いまくり、Wロミジュリのそれぞれの組み合わせ及びキャストをコンプリートしてしまいました(笑)。前回触れなかった出演者の感想を残しておこうと思います。

山崎育三郎さんのロミオはとにかく歌声が素晴らしい! 金髪巻き毛の外見は中性的な雰囲気がありますが、深みのある声には揺るぎない男らしさが感じられました。特に後半、死と二人の「憎しみ~エメ」のナンバーの冒頭、突っ伏していた顔を上げた時の目の凄みが忘れられません。山崎ロミオ千秋楽では、時に鬼気迫るくらい気持ちが入っていて、目を離せない瞬間の連続でした。「ひばりの歌」の場面では、ジュリエットと過ごす時間は本当にもうこれで最後だというロミオの思いが劇場中に満ち溢れていて、観ている自分自身がロミオと同化したような気がしました。

山崎ロミオ千秋楽では、ちょっとしたお遊びも。『世界の王』の前、マーキューシオのムーンウォークがなく、同じシークエンスのマーキューシオのバック転の代わりに、ロミオが側転(バック転?)を披露。ロレンス神父に結婚式を挙げて欲しいと頼みに行く場面では、神父が「アロマテラピーが趣味なんだ!」と本棚のカーテンをはずしてばっさばっさと振った後、二人で「オレイ!」と闘牛士のような決めポーズ(笑)。神父が結婚式をOKした際には、山崎ロミオは椅子を踏み台にして神父の背中に飛びつき、かなり長い間しがみついておりました。神父に向かって「髪の毛ぼっさぼさ」と言うのは山崎ロミオの定番でしたが、この日は「ちゃんとして」も加わっておりました。カーテンコールでは、ティボルトとマーキューシオが仲良く登場、上原ティボルトが石井マーキューシオを背負ってお辞儀し、左右に分かれて脇へ。その後の『世界の王』ではダンサー全員によるパフォーマンスに続いて、キャストが中央から次々登場しました。上原ティボルトと石井マーキューシオは殴り合いつつの登場。浦井ベンヴォーリオは赤い薔薇をくわえて颯爽と登場し、客席に放り投げていました。山崎ロミオは華麗なる連続ターンを披露。一旦降りた幕が再び上がった後、千秋楽を迎える石井マーキューシオ、大貫死、山崎ロミオの挨拶がありました。ロミオが死に抱きついた瞬間は何事かと思いましたが、死はマイクがないので、ロミオのマイクを使ってのご挨拶でした。やはりマイクがなかった『モーツァルト!』のアマデの挨拶を思い出しました(笑)。山崎さんの挨拶の後、舞台袖から大きな花束を持った城田さんが駆け寄りしっかり抱き合った姿に、カンパニーの絆の強さを感じました。絆と言えば、Wロミオトークショーで出演者の人数を尋ねられたときに、山崎さんが「49+1で50人です」と、怪我で途中降板されたダンサーの方も含めて力強く仰ったことも心に残っています。

再びキャスト感想へ。昆夏美さんのジュリエットは小さくて華奢な外見は可愛らしいお姫様のようでしたが、歌声はしっかりしていて高音も力強く出ているのが魅力的でした。Wキャストのフランク莉奈さんと同様、初めての大きな舞台で全身全霊で役を表現しようとしている姿に感動しました。ティボルトの平方元基さん、切れやすく凶暴なキャピュレットの獅子というよりも、むしろ知将のような雰囲気があり、ジュリエットが彼を優しい従兄だと慕う気持ちが分かりました。石井一彰さんのマーキューシオは、ティボルトと対を成すアブナイ男。親友のロミオといえど、裏切ったと思えば容赦なく非難する激しさや、死を目前にして親友の恋の行く末を案じる情の厚さを併せ持つキャラクターを、多彩に見せてくれました。死のダンサーの大貫勇輔さん、荒々しく残酷な死がロミオにヒルのように吸い付き、その命を奪っていく様が印象的でした。

空間を縦横無尽に使ったTETSUHARUさんの振付、どの場面も見応えありました! 舞台の左右上下を走り回った出演者の皆さんは大変だったと思いますが、『世界の王』の躍動感溢れる華麗なダンスや、登場人物がダンスに興じつつ、それぞれのストーリーを台詞無しで動きだけで見せていたカラフルな仮面舞踏会等、何度観てもまた観たいと思える魅力がありました。カメラが入っている公演もありましたが、大がかりな撮影ではなかったので、DVD化はされないでしょうね。残念だと思う一方で、限られた時間の中での一瞬の輝きを最高の形で見せてくれた舞台は、思い出の中で永遠に美しく取っておく方がいいのかなと思ったりもするのでした。・・・とはいえCDは買ってしまいますが(笑)。

今回の『ロミオ&ジュリエット』は終わってしまいましたが、山崎さん、城田さんがトークショーで語っていたように、この作品が若手の登竜門となるような形で再演を繰り返してくれると嬉しいです。今回と全く同じキャストは恐らく無理だと思いますが、それを越えるような新たなキャストが新しい生命を次々と吹き込んでいくような、そんな作品として長く愛されることを心から願っています。

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4 Comments

  1. Spaさん こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。
    すっかり公私の雑事に埋没している間に秋が終わってしまい、記事を拝見してやっぱり観ておけばよかったと後悔しています。DVD化を切望しますが、なんといっても劇場でライヴで拝見するのが一番ですもの。
    初演はある意味超えられない壁のようなものかもしれませんが、これからもずっと続いて欲しい作品のひとつです。
    レポありがとうございました!

  2. りでさん、お久しぶりです。忙しくされておられるうちに、ロミジュリを見逃されたとは、惜しいことをされましたね! 舞台はナマモノ、旬を逃して後悔すまいと通ってしまった私のフトコロには、今秋の寒風が吹き荒れております(笑)。日本版の再演は未定ですが、来秋にはフランス版の来日もあるので、まだまだロミジュリ旋風は収まりそうにないです。次は是非劇場で体験して下さいね!

  3. spaさん
    ご無沙汰しております。コメント書こう書こうと思ってこんなに日にちが経ってしまいました。。。
    R&J大阪公演の山崎さん千秋楽チケットを持っていたのですが仕事の都合で観にいけなかったのでspaさんの感想を読んで行った気分にさせていただきました!
    山崎さんがマリウスでデビューしてからずっと応援してきたので、彼がこのような素晴らしい大舞台の初演版に主役として名を残すことができ、ファンとしてはとてもうれしいことです。
    次はTDVなのですが、新妻聖子さん主演のGOLDもありミュージカル貧乏決定です^_^;
    来年のフランス版R&Jもとても楽しみです♪
    その前にクンツェ&リーヴァイ・コンサートもありますね。チケット争奪戦とは思いますが、がんばって観に行きたいと思います。

    また、色々な情報教えていただけるとうれしいです。

  4. Goyachipsさん、コメントありがとうございました。

    山崎ロミオ千秋楽、ご覧になれなかったとは残念でしたね。私の感想が少しでもお役に立ったのなら嬉しいです。『ロミオ&ジュリエット』の公式サイトに両ロミオ千秋楽の動画が載っていますが、ご覧になりましたか? 大千秋楽ラストの『世界の王』ではPCの前で一緒に踊りたくなってしまいました!

    山崎さんのマリウスは残念ながら未見ですが、ヴォルフガングで大注目、『嵐が丘』も観ました。TDVも観に行く予定です。新妻さんの『GOLD』も楽しみですね。既に続々観劇予定が入ってきて、私も懐が寂しい日々が続いておりますが、心はウキウキです! クンツェ&リーヴァイコンサートやウィーン版「エリザベート」20周年記念ガラコンサートもはずせませんね! また観に行かれたら感想を聞かせて下さいませ。

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