“Bonifatius”、”Elisabeth – Die Legende einer Heiligen”、”Die Päpstin”、”Friedrich – Mythos und Tragödie”を送り出したSpotlight Musicalproduktionが、2013年夏に上演する新作ミュージカル”Kolpings Traum“(コルピングの夢)。実在のカトリック司祭で社会改革者のAdolph Kolping(1813~1865年)の若き日を描くこの作品のメインキャスト3人が発表されました。青年Kolping役にMaximilian Mann、Susanne Glöckner役にSabrina Weckerlin、Kolpingの親友Karl役にDennis Henschelがキャスティングされています。
19世紀初頭の欧州は、産業革命により人々の生活が劇的に変化した時代でした。1813年に靴職人の息子として生まれたAdolph Kolpingの人生は、この歴史上の発展とは無縁でいるかのように見えました。学校を卒業後、靴職人として修業したKolpingは、陽気な仲間のKarlと大都市Köln(ケルン)に向かいます。知識欲旺盛なKolpingは職人であることに背を向け、司祭となって新しい人生を始めたいと夢見ます。そして幾多の困難を越え、夢を実現させます。Elberfeld(現在のWuppertal)で数年を過ごした後、司祭となってKölnに戻ったKolpingは旧友Karlと再会します。職人Karlが利益追求型の産業社会による容赦ない搾取に苦しめられていることを通じて、Kolpingは新しい時代の陰の面を知ることになります。自らは出世の道に乗っていたKolpingは、一方で友人やその家族、一つの社会階層全体が出口のない下降スパイラルに陥る様を目にすることになります。様々な出来事を通じてやがてAdolph Kolpingの中に一つの決意が生まれ、彼は没落に立ち向かうことになります。
Kolpingと聞くと、Wien(ウィーン)のNaschmarkt(ナッシュマルクト)にほど近いKolpinghaus(コルピングハウス)が頭に浮かびます。若者が多く利用するこの宿泊施設はユースホステルの一種のように思われがちですが、元々は各地を渡り歩く職人達が安価に宿泊できるようにKolpingが創設したものなのです。
Spotlight Musicalのサイトでは”Prolog”(プロローグ)、”Dies ist meine Stadt”(これが私の町)、”Geld regiert die Welt”(金が世界を支配する)、”Komm zurück in unseren Traum”(私達の夢に戻って)、”Lebenszeichen”(生の徴候)の5曲が視聴可能です。
“Kolpings Traum”は2013年8月2日から11日までドイツ・Fulda(フルダ、Schlosstheater Fulda)、8月15日から9月1日までWuppertal(ヴッパータール、Opernhaus Wuppertal)で上演されます。
Spotlight Musical作品の常連Sabrina Weckerlinは、”Kolpings Traum”に出演する一方、2011年、2012年に引き続き、2013年も”Die Päpstin“(女教皇)に出演する模様です。こちらは2013年6月22日から7月21日までFulda(Schlosstheater Fulda)、9月5日から15日までHameln(ハーメルン、Theater Hameln)、9月21日から29日までMünchen(ミュンヘン、Prinzregenten Theater München)で上演されます。
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