スウェーデンからドイツに移動し、Bad Hersfeldへ。”Cabaret”の千秋楽を観劇しました。監督が交代し、これまでのカルーセル方式から作品ごとに上演期間を区切り、幕間に30分の休憩時間を設け、座席を減らして通路を増やすなど、一連の改革が始まった最初の年ですが、今のところはなかなかうまくいってるようです。
今回の”Cabaret”では通常男性が演じるConférencier役で、大女優Helen Schneiderが出演することが大きな話題になっていました。”Sunset Boulevard”のNorma役で知られる彼女を一度見てみたいと思っていたのですが、はりのある力強い声と小柄ながら強烈な光のような存在感に惹きつけられました。巨大なマジックハンドのような手で、グランドピアノを模した傾斜舞台の鍵盤をタッチする演出が面白かったです。
Sally Bowles役のBettina MönchはWienの”The Producers”でスウェーデン美人のUllaを演じていました。非常に背が高く、手足も長いので、キャバレーのショーの場面での動作がダイナミックで見応え抜群。カーテンコールでは男女合わせた出演者の中でも1、2を争うほどの長身に見えました。力強くクリアな歌声も非常に魅力的で、ショーストップになるほどの拍手が起こりました。演技も持っているものを惜しみなく出している迫力がありました。彼女の舞台をまた是非見たいです。
開演前のアナウンスで、Cliff Bradshaw役のRasmus Borkowskiが病気のため、Dominik Heesが代役を務めることが紹介されました。カバーがいないので、緊急の際は同役を演じた経験のある役者にオファーがいくようです。当日の稽古だけで出演出来るとは凄いものです! Rasmusの休演は残念でしたが、Dominikは急な代役とは思えないほど溶け込んでいて、大満足の観劇となりました。
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