Mark Seibert主演:新作ミュージカルSchikaneder(2016年9月)

2013年の『ウィーン・ミュージカル・コンサート II』で”Elisabeth”の現役Der Todとして初来日し、日本のファンの心を虜にしたMark Seibert。2015年秋からWien(ウィーン)で再演された”MOZART!”で彼が演じるColloredoを見るために渡欧した方々も大勢いらっしゃることでしょう。2016年4月から7月にかけてドイツ・Berlin(ベルリン)で”Tanz der Vampire”(ダンス・オブ・ヴァンパイア)にGraf von Krolock役で出演するというビッグニュースに続き、WienのRaimund Theaterで2016年9月に開幕する新作ミュージカル”Schikaneder“(シカネーダー)でタイトルロールを演じるMark。今ドイツ語圏ミュージカル界で最もホットな俳優といえば、間違いなくMarkと言えるでしょう。

“Schikaneder”は、”MOZART!”にも登場した俳優にして歌手、監督、詩人、劇場支配人と様々な顔を持ち、オペラ”Die Zauberflöte”(魔笛)の台本作者として知られるEmanuel Schikanederの物語。サブタイトル”die turbulente Liebesgeschichte hinter der Zauberflöte”(魔笛に隠された波瀾万丈の愛の物語)や、一時期つけられていた仮題”EMANUEL & ELEONORE”が示すように、オペラ『魔笛』成立の裏にまつわるSchikanederとその妻Eleonoreのラブストーリーが主題となるようです。

音楽と歌詞を担当するのはStephen Schwartz(スティーヴン・シュワルツ)。”Godspell”(ゴッドスペル)、”Pippin”(ピピン)、”Wicked”(ウィキッド)の作詞作曲で知られ、アカデミー歌曲賞を獲得した”Pocahontas”(ポカホンタス)の”Colors of the Wind”、”The Prince of Egypt”(プリンス・オブ・エジプト)の”When You Believe”の歌詞を手がけたミュージカル界の大物が、Vereinigte Bühnen Wien(VBW、ウィーン劇場協会)のミュージカル部門総監督で、”Der Besuch der alten Dame”(貴婦人の訪問)の脚本家でもあるChristian Struppeck氏とタッグを組みます。監督として采配を振るうのは、”Cats”(キャッツ)及び”Les Misérables”(レ・ミゼラブル)の演出家Sir Trevor Nunn(トレヴァー・ナン)。原詩は英語で書かれるようで、ドイツ語訳はMichael Kunze御大が担当します。衣装及び美術で英国から参加するAnthony Wardは、舞台劇”Mary Stuart”で2009年にトニー賞の衣装デザイン賞を受賞しています。

完全新作のため、Schikanederの生涯をざっと把握しておくことが予習になると思われます。ドイツ語版Wikipediaによると、Emanuel Schikanederは1751年9月1日にドイツ南東部のStraubingに生まれ、1812年9月21日にWienで没しました。『魔笛』は”Elisabeth”及び”MOZART!”のオリジナル版が上演されたTheater an der Wienで、1791年9月30日に初演されました。”Schikaneder”の初日はこの日に合わせています。

“Schikaneder”のオーディション告知に載っていた主要キャストの概要も、作品理解の手がかりになりそうです。ざっとご紹介しておきます。カッコ内は記者会見で発表された出演者です。

Emanuel Schikaneder(Mark Seibert): 30~40歳、舞台監督、プロデューサー、作家、俳優、歌手、興行師。非常に権威があり、印象深く抜きんでた人物。イケメンで魅力的、感じが良く弁が立ち、自信家。ユーモアがあり、気性が激しく激しやすい。人を惹きつける才があり、商売上手。アイディアに富んでいて、それらを実現する実行力もある。スター性のある素晴らしい役者で歌手。高音まで出る気品のあるバリトン。

Eleonore Schikaneder(Milica Jovanović):30~40歳、Emanuelの妻であり、舞台及び人生のパートナー。顔立ちが良く、魅力的な女優、歌手、プロデューサー。Emanuelの激しい気性と渡り合える強い人格の持ち主。自信家でユーモアがあり、打たれ強い一方で思いやりと理解がある。大衆が求めることを察知するセンスがあり、商才に長けた芸術家。スター性のある卓越した女優で歌手。中音域を上手くこなせるソプラノ。

Johan Friedl(Florian Peters):25~30歳、Emanuelの劇団に所属する感じの良い俳優、しかし元来は根っからの舞台作家で小説家。興味深い青年で、彼独特の魅力がある。彼の繊細で心優しい性格を評価したEleonoreの愛人になる。資産家の両親の元、名家に生まれたが、人生を芸術に捧げるために家を飛び出した。柔和な理想家、繊細で病気がち。素晴らしい役者であり歌手。高音が良く出るライトなバリトン。

Maria Anna Miller(Katie Hall):18~25歳、役柄は17歳。若い歌手で女優、Emanuelの愛人。セクシーで未熟、やや単純なところがあり、そのために自覚せずにおかしな振る舞いをすることがある。思ったことをそのまま口にするタイプで、人を傷つけるかもしれないことを考えなしに平気で話してしまう。若い母親として、自分と他人に対してより責任を持ち、他人に合わせることを学ばなければならなくなる。喜劇的素質がある素晴らしい女優、輝くような高いコロラトゥーラソプラノ。

Barbara Gerl(Franziska Schuster):25~35歳。女優で歌手、Eleonoreの親友で、『魔笛』初演時のPapagena。公正無私なタイプ。理解があり温かい心の持ち主ではあるが、歯に衣着せない。実際家で物事を喜んで引き受ける。卓越した女優で歌手、喜劇的素質がある確かなソプラノ。

Karl Marinelli(Reinwald Kranner):35~55歳。ウィーンの劇場Leopoldstädter Theaterの支配人であり、Emanuelの最も大きな競争相手。ライバルであるEmanuelを最終的に排除したいと考えており、そのために芸術家のコンクールを劇場で行うが、これが『魔笛』の構想に繋がる。印象的な威厳があり、危険な雰囲気を漂わせている。素晴らしい俳優で歌手。イタリアンテノールでハイトーンが出せること。

Franz Moser(Hardy Rudolz):45~60歳。旅の一座の劇団長でEmanuelの導き手で支援者。堂々とした座長で職業上の経験が豊富。役者達から大変尊敬されている。お人好しで穏やか、そして頭の良い人物。妻を亡くしたばかり。一流の役者で歌手、温かみのあるバス-バリトン。

Benedikt Schack(Armin Kahl):25~35歳。俳優で歌手、Schikanederの親友で『魔笛』初演でTaminoを演じる。Schikanederの劇団員で、彼の信頼が篤い。愉快で楽しい人間だが、やや抜け目なく高慢な面もある。Emanuelを愛し、彼が辛い時も寄り添う。喜劇的素質がある素晴らしい役者。一流のリリック・テノール。

Joseph von Bauernfeld(Hardy Rudolz):35~50歳。Schikanederの家主で後に『魔笛』に出資する。裕福な商人で芸術家に囲まれるのが好きだが、実際には芸術のことはあまり分かっていない。プロジェクトが進行する中で、劇場への情熱に目覚める。喜劇的素質がある素晴らしい役者で力強いバリトン。

Josepha Hofer(Katja Reichert):25~35歳。歌手で女優、Schikanederの一座のスターであり、『魔笛』初演で最初に夜の女王を演じる。老いることへの問題を抱える歌姫。卓越した歌手で女優、喜劇的素質が要求される。一流の高いコロラトゥーラソプラノ。

Markのところには出演発表以来休演日に関する問い合わせが殺到したそうで、確実に出演しない日をFacebook上で発表しています。後日の変更の可能性はありますが、チケット予約のご参考までに紹介します。

10月15、16、18、21、25、26、27日(全てドイツでのコンサート出演のため)
11月29日及び11月中の何処か3日間
12月10、11日及び12月中の何処か2日間→28、29日(追加公表されました)
1月22、28、29日及び1月中の何処か1日

最新の出演日程はFacebookページMark Seibert Official Fancommunityまたは公式サイトhttp://www.mark-seibert.com/でご確認下さい。

2016年はMarkファンにとって悩ましい年になりそうです。

Schikaneder
Liebesgeschichte hinter der Zauberflöte

Emanuel Schikaneder: Mark Seibert
Eleonore Schikaneder: Milica Jovanović
Johann Friedl: Florian Peters
Anna Maria Miller: Katie Hall
Josef von Bauernfeld: Hardy Rudolz
Franz Moser: Hardy Rudolz
Karl Marinelli: Reinwald Kranner
Barbara Gerl: Franziska Schuster
Benedikt Schack: Armin Kahl
Josepha Hofer: Katja Reichert

Ensemble: Ricardo Frenzel Baudisch, Oliver Floris, Marle Martens, Tobias Joch, Andreas Bongard, Lillian Maandag, Andreja Zidaric, Ulrich Talle, Fernand Delosch, Jon Geoffrey Goldsworthy, Jana Stelley, Karoline Gable, Daniela Braun, Jil Clesse, Stefan Poslovski, Peter Kratochvil, Tessa Jill

Swing: Shari Lynn Stewen, Rebecca Soumagné, Livia Wrede, Shane Dickson, Ronnie Veró Wagner, Stef van Gelder

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